メモ帳
『かしゃま文化会館』は
2015年 2/15で いったん閉館致します。 2005年5月から2015年2月までご乗車並びにご支援ほんとうにありがとうございました。 元車掌 井上 あや 〒309-1611 笠間市笠間2305-1 カフェ・ギャラリー かしゃま文化会館 カテゴリ
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おはようございます。
今回のティディベア展を きっかけに考えたことがありまして、2012年のライダー2号さんに続く、実に3年ぶりの連載記事『続けるということ。』。 変化球ですが、投げてみますね(まだひそかに続いてるんです)。 ☆☆☆ 『続けるということ。』シリーズとは。。。 飽きっぽい私が、ここ笠間で、こんなに長く同じ仕事を続けているという「奇跡」は、ひとえにかしゃまに来てくださるお客さん、展示をしてくださる方々、一緒にやってくれる仲間、それからこれまでの出会いのおかげだということを伝えたくて、みんなに対する感謝の気持ちを たくさん込めて、ひとりひとりを紹介していく(フィーリング順)コーナーです。 ☆☆☆ 続けるということ。vol.13でも お手紙形式で登場しましたが、父自体については触れてなかったため、改めてご紹介させてください。 こないだわたしの原点でも ちらりと書きましたが、ほんとにちょっとの期間ではありましたが、父は、わたしがフロアの時のかしゃま初代マスターだったんですよ。 実は、今日 12月18日は 父の命日になります。 愛情深くて、熱血漢で。 段取り上手で、人が大好き。 人に会ったら すぐ誰とでも握手をして。 ちなみに、握手すると、その人がわかるなんて言ってましたね。 そして、人の内面を引き出すのが ほんとに得意な人でした。 そんな父は、新聞社に務めていて、ある時 会社でもめて「やめたよ」って言って辞めてしまったみたいです(余談ですが、母は、その時私を身ごもっていてお金が必要なときだったのに「うん」ってひとことお返事したそうです)。 人間不信になってしまった父が選んだのは、山へ行くこと。 わたしたち家族は、日曜日になると、東京近辺の山を登っていました。(だから私の子供の頃のアルバムは、山の写真ばかりで、小さなリュックをしょって誇らしげに写っています。そして、この時の経験が、わたしの“山への憧れ”につながったのだと思います。ちなみに、大学時代はワンゲル部でした)。 それから 気持ちも落ち着いた頃。 何を思ったか、父は 仕事もないのに(!) 小さな会社を立ち上げ、母とふたりでやり始めたのです。 最初の頃は、アンケート集計とか、誰でもできる仕事をやっていたけれど、友達づてで、少しずつ信頼されて、ちいさなものから大きなプロジェクトまで いろんな仕事を作っていきました。 埼玉で一人暮らししてた大学生時代に、ひょんなことから わたしも会社を手伝うようになって。 この時、今思えば、たくさんのことを 父は伝えてくれていました。 例えば、「何人かでご飯食べたいんだけど どこがいいかな」って言うと、グループによって、そのメンツの好きな、ぴったりの美味しいお店をそれぞれ教えてくれたし、誰と誰が隣同士に座るといいかまで段取りしてくれました。 その時は、何で隣の席の人まで決めちゃうんだろうと反感もあったのですが、実際に会が進むと、すごくスムーズでいい会になっていたのです。 ーーーーー 会社の主な仕事は、小説家や漫画家を出版社に紹介し、デビューさせるといった、マネジメントの仕事でした。 出版業界以外にも、イベント企画をしたりもしていて、幅はとても広く、なに屋さんだか自分でもよくわからなかったんじゃないかな。 経営者としても、自分のことは置いといて、スタッフ思いでしたね。 いつだったか、「初めてボーナスが出せる」って大喜びしてたことも 思い出します。 最近 父のことをよく思い出しているのは、今回、羽持さんのベア展で、個人でお店をやられている方々が、かしゃまに乗車してくださっているのですが、みなさん素敵なひとたちで、個人的に“つながりたいな” と、思ったからです。 父は、2ヶ月に1回だったか、父の友人がやっている飲み屋さんに集まって、大手の出版社さんたちを交えて交流する会を主宰していました。 それは、その頃では 結構斬新だったらしく、みんな同業者ですから、ふつうは隠すような話もできてたみたいで、そこで新しいプロジェクトが立ち上がったり、いい会だったようです。 ひるがえって、わたしは、気がつけば “友だちたちは みんな作り手さんで、ひとりお店やってます”。。。みたいな図式の中で 笠間に住んでいて。 お店をやってる友だちもいるけれど、まだ少ないし、みんなお店があるから、なかなか会えなくて。でも、その存在は、とても心強く思っています。 ーーーーー 今は、作り手の方が、自ら自分の作品を紹介したり、お互いがお互いのことをすごく自然に紹介しあったりしてますよね。 一歩引いて考えてみると、お互い看板をしょっている個人商店みたいなつくり手さんたちが、ライバル同志なのに紹介し合っているのって、すごいことなんじゃないかと思って。 SNSの普及という背景もあって、ほんとだったらギャラリー側がやらないといけないこと(宣伝など)を、作り手さんが自らやってくれていたりもしていて。 いろんな地域でやっているクラフトフェアもたくさん出来てきて、別にお店で売らなくても いいようになってきて。 「何割かの手数料を払ってでも、お店で売ること」を作り手さんが選択してくれるメリットって何だろう?ということも、ひとりで考えていたら、答えは混沌としてしまっています。 ーーーーー これからの時代、“小さなお店を続けていくこと”の危機感を 今、すごく感じています。 みんな、それぞれいろんなやり方でがんばってるじゃないですか。 もちろん悩みもあるだろうし、工夫していることもたくさんで。 そんなお店をやっている人たちで、集まって話す会をやってみたいなと思ったのです。 ご飯を一緒に食べるだけでもいいんですが、“集う” “話す”ということが重要で、父のまねはできないけど、『田舎(笠間近辺)で 小さなお店をやってる人たちが集う会』があったらいいなって。 商店会の集まりとかとは違って、いろんな地域の、小さな個人商店が集えるような。。。 他のお店の人が、どういう想いでお店を始めたとか、どういう思いで続けてるのかとか、話したりすることで、今まで見えていなかったことが見えてくるんじゃないかなって思っているし、作り手さんたちがやっているように、お店同志もお互いを紹介し合える土壌というものを作っていけたらいいな、と考えています。 みんなで集まって、何か大きなことをしようとかじゃなくて。 あくまで、ひとつひとつのお店の個性をのばしていく手助けを、 何のしがらみもなく、お互いにアドバイスし合えるような、そんな会。 そんな風にみんなで協力し合えれば、きっと、何か明るい希望が見えるんじゃないかなと信じてて。 ほんとはお父さんに聞きたかった、わたしが苦手な“経営”ってことを、みんなにも聞いてみたいな、とも素直に思っています。 写真は、地震後にジョニーこと増谷考紀氏が描いてくれた、“笠間”の看板。すっかり馴染みました。 ーーーーー かしゃまは、来年で10年。 おかげさまで “お客さまひとりも来ない”っていう日はなくなって、常連さんもちょっとずつ増えてきました。 ちっちゃなお店にしかできないこと。 これから もっともっと 考えていきたいと思います。 今まで 思いつきでいろいろやってもきたけれど、今回の思いつきは、細く長くそして丁寧に続けられたらいいなと思います。 お父さん、何て言うかな。 「大丈夫だよ。思ったこと やっていいんだよ。」 って言ってくれるかな。 がんばるよ。うん。
by kasyama
| 2014-12-18 05:34
| 続けるということ。シリーズ
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