てのひら展つくり手さん紹介９～横溝創さん（木工）＆横溝夕子さん（造形）

おはようございます。
吐く息が白く、寒い朝です。

昨日は、このブログの『続けるということ。』シリーズ１６でご紹介しましたオオタさんが久しぶりに乗車してくださったり、トウジャＲｅの様子を聞きにＭＣＡＡのメンバーのおひとり石嶋さんも乗車してくださったりと、よく笑ったいちにちでした。

さて、今回の「てのひら展」では、ご夫婦で参加の方が３組いらっしゃいますが、その内の１組・横溝創さんと横溝夕子さんをご紹介したいと思います。工房へお邪魔した時には、創さんはいらっしゃらなかったので、写真が少なくてすみません。

創さんは、『クリエーターズファイル』を拝見しますと、アルバイトをしてお金が貯まればインドやパキスタンなどに放浪の旅をして、「本当にやりたいこと」を探していた日々に、益子在住の造形作家「ＫＩＮＴＡ　ＳＴＵＤＩＯ」KINTAさんが作ったテーブルに出会い、「これだ」という気持ちで益子へ移住し弟子入りしたそうです。

私がいちばんいいなと思ったのは、葉山にありますギャラリーARAHABAKIさんにて２００９年夏に開催されていた『横溝創式オセロをつくろう！』というワークショップ。

浜辺に落ちてる気になる漂着物（貝がら、ボタン、流木、ブイ、ヒトデなんか）を拾って、そのお気に入りに色を塗ったり切ったりして駒にしているんですが、創さんの作品を見て感じる「身近な素材を、違った角度から見る視点」が盛り込まれていて、自分もつくってみたいな、と思いました。

益子の陶器市では、見目陶苑の敷地内の「KEMOKUテント村」にて出店されているそうです。
いろんな作品を見ることができるので、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。


積み木のようなカード立て。ひとつひとつコラージュがほどこされていて、見ていて飽きないです。今回の展示で一番人気！　　各　８４０円

そして、「どうぞどうぞ」とお家に招き入れてくださり、おいしいお茶を出してくださった夕子さん。

「取材なんて慣れていないから緊張しちゃうな」と、なかなか同じテーブルについてくださらなかったのですが、同じく取材することに慣れていない私がぽつぽつと質問したことに、少しずつ答えてくださいました。

「私は、ほんとに拾ったものとかを、加工しないでそのままを出しているから。。。」
とおっしゃいますが、あるひとから見ればゴミみたいに見えるものが、夕子さんにはきれいに見えて、そんなかけらたちをうまく集めてひとつの形にされています。

　「これは、靴を作ってる人から、これ好きでしょってもらったの」
　「これは、山形の海辺で見つけた」
　「あ、これは唯一買ったものですね。」とおっしゃるそれは、不思議な形をしているもので「何ですかね？」と聞きますと、「あったかも！」と、工房まで取りに行ってくださいました。


「これが、その材料なんですよ」と、夕子さん。

やはり『クリエーターズファイル』を拝見しますと、マレーシアやインドを放浪されていたこともあり、器を扱うショップで働いていた時に益子に縁ができたそう。

その頃住んでいた家からは引っ越されて、今のご自宅は住んで２年になるとのこと。
音楽をかけてくれ、創さんがつくった椅子に座っていると、なんだかカフェにいるようで、取材を忘れて普通にお茶してしまいました。

今回のＤＭにも書いてある昨年2月に開催された埼玉のギャラリー健さんでの「ヒジノワに集う作家たちの展示」が、ギャラリーでの初参加だったそうですが、それ以降、企画展に参加しないかと声がかかるようになってきたそうです。


先ほどの写真に写っていた材料を使ってできたのが、こちらのブローチたち。　　各　２，０００円

おいしいお茶菓子をつまみながらお話を伺っていると、ご自宅の天井からつるされていたモビールが素敵で、いくつかある内から、ひとつ追加で展示させていただいてきました。

「ｔｅａｒ　ｄｒｏｐｓ」という作品なのですが、昨年６月にヒジノワにて開催された「RainRainRain」という企画展に出品したものだそう。夕子さんの製作原点が、ぎゅっと詰まっています。
作品がきれいに撮れず、こちらはぜひかしゃまに乗車して実物をご覧いただければと思います。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（車掌　あや）