てのひら展つくり手さん紹介８～ＫＯＭＩＣＨＩさん（布）

アトリエに一歩足を踏み入れると、棚にいっぱいの布が、目に飛び込んできます。
今回ご紹介しますのは、益子の栗生（くりゅう）という地区にて制作活動をされているＫＯＭＩＣＨＩさん。

ＫＯＭＩＣＨＩさんと言えば、軽快なステッチワークと、ストンとした形が特徴のワンピースを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、今回のてのひら展では「てのひらだから、いつもと違うものを出したかった」と、サイコロ（写真下）とハートのオブジェを出品してくださいました。


こちらが、サイコロ。この中には、ハギレが詰まっているそう。

ＫＯＭＩＣＨＩさんに服づくりのきっかけのお話を伺っていましたら、なんと、昔は笠間に住んでいて、笠間のひまつりにて自己流で初めてつくったパンツを販売したのが評判になって、本格的に服づくりを始められたそうで、びっくりしました。
ギャラリー門さんでも、2006年に「ミシンワーク展」を開催されていたそうですよ。

「気分に乗って、そのときそのとき、つくりたいものをつくる。オーダーメイドの場合は、その人その人に合う服づくりを」というＫＯＭＩＣＨＩさん。
「今、興味あるのは何ですか？」と聞きますと、「ベレー帽かなあ」と言って、型紙や帽子を見せてくださいました。


こちらが、今ちょっとしたマイブームなベレー帽の型紙と布たち。益子でもＫＯＭＩＣＨＩさんのベレー帽かぶっている方、何人かいるそうです！

「これ、かわいいですね」と、ちょこんと窓辺にかけてあった四角い袋を「追加で展示させてもらってもいいですか？」と聞きますと「いいわよ～。あ、布を替えようかな。何色がいい？赤？」と、ふわりと布を取り出して、シャキシャキと四角く切り取ってくださいました。


追加出品してくださった「ＣＲＩＵ　ＢＯＸ」に敷く布を切るＫＯＭＩＣＨＩさん。布に向かう手が、やさしかったです。


アトリエには、ＫＯＭＩＣＨＩさんが好きないろんなものがセンス良く飾られていて、中にはジャンベ（昔やっていたそうです）や変わった楽器も置いてありました。

「とにかくハギレがいっぱい出るから、袋に詰めてるんだけど、ひっくり返すと、ほら、クッションになったりするの」と、かわいい木製椅子にちょこんとクッションが。座らせてもらいましたが、しっとり？していて、なかなかいい感触でした。


ぎゅうぎゅうにハギレを詰めると、こんな形になるそう。ころっとしていて、かわいいです。

在庫もほとんどなく、基本的に展示会と益子陶器市で作品が見られるＫＯＭＩＣＨＩさんですが、「お取り扱いされているところはありますか？」と伺いますと、福岡県北九州市と三重県亀山市の2店舗を経営されている遊牧舎さんにてタイミング良ければ作品が見られることもあるそうです。

そんなＫＯＭＩＣＨＩさん、来年３月には、古川潤さんと埼玉県東松山市にあるギャラリー黒豆さんにて二人展をされるそう。

そして、毎年恒例の益子陶器市では、いつもの場所（見目陶苑）にて、布モノと豆カレーを出展されますよ。陶器市の時に、ｃａｆｅ＆ｓｐａｃｅ　ヒジノワさんと合わせて、今回のてのひら出展者さんたちを回るのも、面白いかもしれませんね。


おしゃれなアトリエと、絵になるＫＯＭＩＣＨＩさん。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（車掌　あや）