続けるということ。ｖｏｌ.１４～控えめながらも、心優しくしっかり者の食堂長ゆきえさん。～

『続けるということ。』シリーズとは
飽きっぽい私が、ここ笠間で、こんなに長く同じ仕事を続けているという「奇跡」は、ひとえにかしゃまを一緒にやってくれる仲間・集ってくれる仲間、そしてお客さん、それからこれまでの出会いのおかげだということを伝えたくて、みんなに対する感謝の気持ちをたくさん込めて、ひとりひとりを紹介するコーナーです。

ｖｏｌ.１４となります今回は、やっと登場、一緒にかしゃまを運転してくれている、食堂長ゆきえさんです！
かしゃま運転中は、ちょっと距離が近すぎて書きづらかったんですが、今は夏休み。
どうしてるかな？なんて思いながら、書いてます。

ゆきえさんとは、かしゃまで出会いました。
ゆきえさんのパートナーの健ちゃんがかしゃまを見つけてくれて、しばらく経って、一緒に来てくれたり、ひとりで買い物に来てくれたのを覚えています。

とてもシャイなので、あまりお話ししたことはなかったですが、そんなゆきえさんが「かしゃまを手伝ってくれるって！」と、駅長けいこさんから聞いたときは、「まさか、かしゃまに？」と半信半疑でした。

でも、何回かお話させていただき、ほんとなんだ！と思ったときは、うれしかったですね。



ゆきえさんは、とても優しいんですよ。
いつも、こんなわたしのことを気遣ってくれていて、いつだったか、ちょっとかしゃまに寄ったときに「あ、（あやさん）元気ない」ってわかっちゃったんでしょうね、少ししたら、１通のメールが。

「宴会かくし芸練習中！」と、ほっかむりしたモカ（さくぱぱさん命名のワンコ）の写真が送られてきて、思わず笑ってしまいました。

それから、地震後に、電気が通って間もない頃、ゆきえさんと久しぶりに会えたとき。

大きなおにぎりをひとつ、わたしにくれました。
スーパーやコンビニから食料が消えてしまったときのそのおにぎりは、ずっしりと重たい中に、ゆきえちゃんのやさしい想いが、ぎゅっと詰まっていました。



実は、かしゃまは、バイト料を払っているわけではなく、独立採算制なんです。
いちにち運転して、コーヒーのお客さんがひとりだったら、給料？は３００円。

これまでに、０人ということも何度かあったと思います。
それでも、めげずに、ずっとかしゃまに対する気持ちを持ち続けながら運転するのは、大変だったろうな、と思います。

駅弁だって、すっかり丸投げですし、任務が重いながらも、１年半やり通してくれました。
そして、今年のＧＷ明けから、「おやつ」も担当してくれるようになり、カフェ部門は、ゆきえさんが仕切って、かしゃまを引っ張っていってくれています。

ゆきえさんの作ったものを食べたことがあるひとはおわかりだと思いますが、栄養バランスや季節のことをよく考えて、１品１品が丁寧に作られていて、とてもおいしいのです。

「今日の駅弁なんですか？」って、乗車する前に聞いてくれる駅弁ファンもついてきた今日この頃、ゆきえちゃんが、どんなにがんばっているか、そばでずっと見てきたので、すごくうれしいです。



最初のころは、「けいこさんがやってきてくれたし、あやさんのお店だから」と、見えない線を決して越えずにいたゆきえさんですが、運転を重ねるごとに、ゆきえさんらしさがちょっとずつ出てきて、笑顔も増えてきて良かったなあって思っています。

控えめながらも、お茶目なユーモアがたっぷりあって、かしゃまの運転手の中で、一番若いながらも、いちばんしっかりしているゆきえさん。

きっといつの日か、ゆきえちゃんが独立して、自分のスペースを作るときがくるだろうと思いますが、さびしい気持ちはありつつも、きっとそこの常連さんになるだろうな、と楽しみでもあるわたしです。

これからも、山あり谷ありだと思いますが、かしゃまをどうぞよろしくお願いします！！